ページ

2013年7月24日水曜日

「冴えない彼女の育てかた」4巻 感想



お久しぶりです
最近、現実がワチャワチャしてまして
順調にフラストレーションが溜まりまくっております

そんな中、自分で予約したことも忘れてた「さえかの」4巻が届き、
神もAmazonを使う時代が来たかと思いましたが、
自分の予約履歴を確認しつつ冷静さを取り戻し、ちょうどいい清涼剤になりました
ということでとりとめのない感想を。
あ、ネタバレ注意ね!




「さえかの」は私が崇拝するシナリオライター・丸戸史明のラノベです
4巻のあらすじはこんな感じ
詩羽先輩に続き原画担当の英梨々の作業も快調に進み、順風満帆に思えた同人ゲーム製作。だが、意外な落とし穴が…。「って、結局絵とシナリオ以外は何も進んでないってことじゃないの!BGMとかどうすんのよ?」悩む俺に追い打ちをかけるように、突然家出中の徒姉妹・美智留が転がり込んでくる。男と同居していることなんて頭の隅にもないような無防備な美智留に振り回される俺だったが、彼女の奏でるギターの旋律に心を奪われてしまい―。「一緒に、最強のギャルゲーを作らないか?」「…は?」ここに、非オタクのバンド少女と俺の“戦い”が幕を開ける!!

(amazon引用) 

ここにきて新ヒロイン…場をどんどん荒らしていきますね~

しかも従姉妹
2巻の恵の従兄弟ネタをしっかり拾って来たのがびっくりでした…
まさかあれが伏線だったとは
2巻の伏線があったからこそ、従姉妹の存在を伏せていた倫也を叱責するときに
英梨々とも詩羽ともキャラ被りすることなく、それでいて1番鋭い批判をができるという
いや~マジでよくできてるよなーこれちゃんと仕組んでるんですよね?


美智留、というか4巻についてはとにかくやられた!と感じましたね

特にバンドの仕込みについては参ったわぁ
オタク食べず嫌いの美智留のバンドが実はアニソンバンドだとか、
『Icy Tail』というトンチの効いた名前とか、
倫也のサークルとの互恵関係とか、
もう普通に上手い。


これぞ伏線の正しい使い方ですよ!
小説における伏線の教科書にこの本を推薦したいくらいだ
こういう綺麗な落とし方をできる実力があるから、丸戸氏はヒットメーカーなんですよね

今作はパロディも随所に散りばめられてるんですが、
上記の「実はアニソンバンドだった」のが発覚し、信じていた仲間が全員オタクだと発覚した時の、
「美智留…お前の周りの世界は、お前が思うより、ちょっとだけオタクっぽいんだよ」
っていう倫也の台詞で最高に笑いましたww
こんなに綺麗にオチるパロディがかつてあっただろうか!

パロディと言えば、ライブハウスの「CLUB G-MINE」ってのにも噴き出しました
戯画でヒット作をバンバン出してる丸戸氏がギガマインをネタにすると強烈だよね
『BALDR SKY』の必殺技でギガマインが出てきた時と同じくらい衝撃を受けたわ




美智留については、従姉妹ヒロインとして典型的な展開で安定して萌えられました
サークルメンバーとの言い合いはMAXニヤニヤして読みましたよ

ただ、今後の絡みは少なくなるんじゃないかな
ラストで「春には…」って伏線張ってましたけど、丸戸氏にしては張り方が露骨すぎる気が…
案外、「春には気持ちの整理をつける」的な軽いことなんじゃね?と予想




そして、着実に「メインヒロイン」化していく恵
との何気なくも楽しいひと時の描き方が上手すぎるんだよなぁ
フラットな恵と他の属性が明確なヒロイン達との対比で、
「属性萌え」に対するアンチテーゼが提示されているような気になります

これも計算されているんだろうな…完全に丸戸ゾーンにハマってますわ俺
このまま恵ENDで一向に構わないから、この素朴な可愛さをもっと見せてほしい!



丸戸氏はあとがきで、「ウケるためならなんでもやる」って書いてますけど
メディアミックスの展開的に正規ルートだろうJK…

これで恵かハーレム以外のルートを描いたら、
俺はこの先丸戸さんが出す創作物をすべて買います


それにしても、「あまり親しくしてると後で地獄を見る」って詩羽の予言は
コミカライズが無ければ英梨々党員にとって死亡宣告だったよね



あと、あとがきと言えば、アニメ業界のネタ仕入中ってことですが
これって『White Album 2』のアニメ製作が順調って認識でいいんだよね?ね?
いや~こっちもマジで楽しみにしてますぜ!

0 件のコメント:

コメントを投稿