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2014年8月17日日曜日

「攻殻機動隊 大原画展」に行ってみた


なーつのおーわーりー(挨拶)

はい、もうお盆も終わりですね
夏真っ盛りの中、お盆休みで実家に帰って羽を伸ばした方も多いでしょう
今回は西武池袋本店で20日まで開催している「攻殻機動隊 大原画展」の感想を書きたいと思います


帰省ラッシュで各地に激しい渋滞が起こる中、俺はといえば、
火曜日の昼から結構前にブックマークした長編ネット小説に没頭し、
ふと気が付くと携帯の画面には金曜日の文字、もう日が沈んだ窓の外を眺めつつ、
休日が残り2日となった事実を認識し、絶望を味わいました

我に返り、せめて実家には顔を出さねばということで旅支度を始めたわけですが、
せっかく外に出るのにただ実家と自宅を往復するだけじゃもったいないなーと考えた瞬間に
そういえば攻殻機動隊の原画展が池袋でやってるんじゃなかったっけか、と思い出し、
10秒で旅支度を終えて、その足でコンビニに赴き、特典付前売り券を購入しました
思い立ったが吉日、突発的な行動力の発露に自分でも驚きつつ、翌日自宅を出発して池袋を目指しました


西武池袋本店に到着し、原画展の行われている2Fに向かっていくと、
自分と同じように周囲をキョロキョロ見回しつつ歩く、いかにもーな男性ソロプレイヤーや、
ヘッドホンで音楽を聴きつつ下を向き早足で歩く、いかにもーな男性ソ(ry などが周りに増え始めます
若者の街・池袋とは思えない異様な雰囲気に居心地の良さを覚えつつ、2Fに到着。


そこには、「攻殻機動隊 大原画展」の大きなポスターがババーンと掲示されておりました
記事トップの写真がその様子です
スタッフは女性が多い様子でした
俺のような下卑た笑いを浮かべる男性ソロプレイヤーをキョドらせて、暴走を抑えるための措置だろうか…
などと馬鹿なことを考えつつ、チケットを提示して特典を受け取りつつ、入場。

脱線し続けますが、中に入ってみると単身男性だけでなく、
単身女性やカップル、年配の方まで客層は多岐にわたっていました
どうやら現役アニメーターの方なども多く来ていたようで、
「この時ウチのスタジオは~」とか、「こういうのは私たちは~で処理しちゃうよねー」とか、
素人の俺にとっては聞いたことの無い単語や日本語とは思えない会話を耳にすることも多かったです
やっぱり現職の方々にとっても「攻殻」の原画展というものは魅力的なのでしょう


さて、会場内は写真撮影禁止だったので、大まかに会場の概要を説明すると、
まず原作者の士郎正宗氏ほか、作品主要スタッフのメッセージ色紙と腰の高さほどの大きなタチコマ人形が設置されたエントランススペース、
そこから奥に入り組んだ展示スペースがあり、
「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」や「イノセンス」をはじめとした関連作品の手書きの原画やセル画が作品ごとに展示されておりました

その中央付近にはロジコマの大型模型が飾られており、
奥には当時撮影に使われたカメラやスタッフにのみ配布された記念品、
ガイノイドや素子のコスプレマネキンなどが陳列された展示窓もありました


肝心の原画ですが、やっぱり実物を目の当たりにするとその迫力に圧倒されますね
映像の一瞬一瞬をアニメーターの血の通った魂の絵が作り出しているわけで、
こんなに精緻なイラストを何万枚と描く作業を思うと気が遠くなります

また、原画はスタッフ同士の作業指示書や確認書の役割も兼ねているらしく、
「ここは軍人らしく三点射(?)とか「この人をもうちょっと上に移動させてください」とか書かれていました
これがまた場面に対する情熱やこだわり、オタク魂を感じさせて面白かったですね
やっぱりあれほどリアルな描写をするには細かいミリタリー知識に基づいた描き方から、
場面におけるキャラの位置関係、その動きなどを意識した描き方が必要なんですね

人物画だけじゃなく、背景画も人が描いたとは思えないものばかりでした
特にこの作品は映画だけでなくアニメシリーズも相当な映像美を誇る作品で、
展示されていた原画の1枚1枚がそれぞれもれなく人間の感動を呼び覚ます芸術作品であったと思います


そして作品ファンとしては、それぞれの原画を見て「これはあのシーンだ!」、と作中の場面を想起するのも楽しかったです
原点の「GHOST IN THE SHELL」からアニメシリーズ、最新の「ARISE」までデザインの違いを見比べられたのは非常に良かったですね
そうそう、「SAC」と比べて「2nd gig」では素子のデザインが可愛らしくなってたなー、とか
やっぱり「ARISE」の荒巻は未だに見慣れないなー、とかね
原画を見ているうちにワクワクして、また全部視聴し返したくなりましたわ



展示コーナーの奥、出口前にはグッズショップがあり、
原画展の目録やストラップ、Tシャツ、デジタル処理した版画など、いろいろなものが売っていました

経験上、その時の気分に乗せられてクリアファイルとか買っても、
その当日帰宅して見返したが最後、大事に保管してそのうち存在すら忘れるのが関の山だとわかっているのですが、
それでも欲しくなっちゃうほど、原画展は素晴らしかったし、グッズも魅力的でしたね
素子が流し目で銃を顔の前に構えてるイラストのクリアファイルを何度手に取って戻したかわかりません

結局、今回の原画展で手に入れたものは以下の通り。


上からタチコマのゴム製コースター、前売り券特典の缶バッジ4種、目録、チラシ、ポストカード。
ポストカードとか絶対使わないですけど、見たことないイラストだったので誘惑に抗えず購入。
コースターは…どうだろう、使ってもいいんじゃね?と思いつつ、結局使わない気がする

笑い男のデイバッグとか欲しかったんですけど、あれに2万はね…
あとデジタル処理版画も…安いものでも5万、上は20万とかのもあってビビりましたね
何に驚いたかって、その高額版画にも何人か、作品のメインビジュアル版画なんかには20人ほど買い手がついていたことですよね
世の中お金持ちばっかりなんだなーと、羨むというか、何か感動しちゃいました
目録はヴィジュアルブックとして時々読み返せるのでよい買い物でした



総評として、1200円(特典なしの一般券は800円)の価値はあったと思います
原画展というものに初めて足を運びましたが、大好きな作品の大元となる構成要素を実際に見るというのは思いのほか楽しかった
順路はなかったとはいえ会場があまり広くなかったので、
見たい原画の前に人がずっと留まっててやきもきしたこともありましたが、
そこはお互い様だな、と思えるくらいの人の入り具合でしたし、満足感の方が高いです

東京(池袋)での展示は20日で終わってしまいますが、これから大阪・福岡・新潟と転々と続くそうなので、
攻殻ファンでお近くにお住まいの方は、暇があれば足を運んでみてはいかがでしょうか

以上、「攻殻原画展」の感想でした

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